白い息。 が、 きれい 「んーなんかちがう」 「いい加減うざいんだけど」 「もっと、あいしてるとか言えないの?」 「お前に言う言葉なんかねぇよ」 死ねッとが俺の腕の中で呟いた。は泣いていた。 「あいしてる、はお前が言いたいんだろ?」 「だれに?あんたに?」 「俺に言ってどーすんだ、あいつにだよ」 「あんなやつ忘れてよ殺してよ消えちゃえばいい!」 腕の中のが一層強く俺にしがみついた。 あたしがころしてやる と、呟くけど。(こんな細い腕で何ができるって言うんだ?) 「いいよわかったからちょっと黙れ」 「あの人の存在を認められなくなっちゃった。あたしってさいてい?」 「最低でも憎みたいんだろ」 「憎みたくなんかない。でも感情がコントロールできないの」 「憎んで憎んで、もう憎みきれないくらい憎んだら、俺が言ってやるよ」 「なにを?」 「『あいしてる』」 「ばぁか」 冷たい風がホームに流れる。電車がきた。 交差するドロワット |