「綺麗なうちに」 まだ見たことのないものがたくさんあって、まだ知らないことがたくさんあって、まだ行ったことのない場所がたくさんある。だから何?すべての欲をもってしても、きっと官能には敵わない。いくら全てを知り尽くしたとしても、美の無いものに意味は無い。 NON 美ならまだ保てる。しかし官能は消えてしまう。官能は長続きしない。そんなことは耐えられないの。だれも魅了できないわたしなんて。全てを魅了したいわけじゃない。ただ、あなただけを! 「官能が死んでしまう前に消えてしまう方が良いの」 「消えたら何も残らないだろう」 「貴方の中に残りますわ、まだ綺麗なわたしが」 「何が望みなんだい」 「貴方を永遠にわたしのものにしたいのです、藍染様」 絶対的な存在の彼をわたしなりに破壊しつくす 永遠! なんて馬鹿らしくて可愛らしい言葉よ。だれが永遠を目撃したか?そんなもの存在しないってことくらい、みんな頭の片隅でわかってる。でも諦めきれないからフとした瞬間に口をついて出る「永遠」。たぶん諦めた瞬間に貴方とわたしは完璧な他人になる。しかしきっと、これならば永遠は成立する。貴方とわたしの間にだけに、必ず! 「あいしてる!」 |