no more......








どうして女に生まれてしまったのだろう? 女に生まれてしまっては、いとしいあの娘に子を生してあげられない。わたしの種をあの娘に残してあげられない。ちがうちがう、女だって、わたしだってあの娘を愛せるわ!だってわたしはあの娘を愛しているんだもの。誰よりも愛してるわ、わたしほどあなたのことを愛してる人はいないのよ、ねえ、





「エリザベータ?」
、すきよ」
「ありがとうエリザ、わたしもエリザ大好き」





嗚呼、なんて純粋で残酷な笑顔!無知が罪なら彼女は真っ先に裁かれるべきだ。しかし傷つけてなるものか。愛は何物にも代えがたい欲望、独占欲。もうそれ以上その笑顔を振りまかないで、お願いだからわたしだけのものでいて。仮にわたしが、世間の女性が羨むような美貌を、世間の男性が求めるような肉体を持っていたとしても、彼女がわたしのものになるわけではない。愛してる、愛してるじゃ足りないの!こんな陳腐で安っぽくて使い古されたような言葉ではわたしの気持ちは伝わりきらない。ではどうしてヒトは言葉を創りだしたのだろう?体では足りなかったから?足りないって何が?愛? ばっかみたい。





「・・・エリザ?どうしたの?」
「っ・・・ごめんね・・・」
「どうしたのエリザ?どこか痛いの?」
「ごめんね、ごめんね」





あいしてる
が、
使えないくらいあなたのことが好きなわたしを(許さなくてもいい)